2018年2月2日金曜日

最近感動した本

村山由佳  星の舟 第129回 直木賞受賞
 家族とはなにか そして人生とはなにか
 性別 世代価値観の違う人間同志が 夜空の星々のように
 それぞれに 煌めき耀きながら それでも 家族という 一つの舟に
 乗って海を渡って行く
 幸福とは呼べない幸せもあるのかもしれない
 叶う恋ばかりが 恋ではないように みごと花と散ることもかなわず
 ただ 老いさばらいて枯れていくだけの人生にも 意味はあるのかもしれない
 何か...こうしてまだ残されている なりの意味が あるのか

村山由佳  翼
 目に見えるものが 真実とは限らない
 人々は答えを自分の外に探そうとする 外側にあるものなら 目でみて安心できるから
 だが 惑わされてはいけない 本物の答えは いつも自分の中にある
 目にみえないもの 手でさわれないもの 耳に聞こえない物の中にこそ
 真実が隠されている そういうものを信じてつかんで離さなずにいるのは
 むずかしいが 不可能ではない
 どれほど 強い鷲でも 翼を縛られていれば はばたく ことは出来ない
 魂に翼をもつ 自分の奥底に入って答えをみつける

木下多恵子   啄木と郁雨 (友の恋唄 矢車の花)
 作者の啄木を愛する気持ちが 心の奥までつたわる
  いのちなき砂の悲しさよ
     握れば指のあひだより落つ
  疾風怒濤の人生 シュトルム ウント ドラング
   啄木と釧路
    しらしらと氷かがやき 千鳥なく
      釧路の海の冬の月かな

    さらさらと氷の屑が 波に鳴る
      磯の月夜のゆきかへりかな

佐藤愛子   九十歳何がめでたい
    その場 その場で ただ突進するのみだった
    生かしてもらっているというのは 何か役目があるはず
    わたしで 出来ないことがあるのだろう
    世間になびいたり 誰かをまねたりではない
    自分だけの生き方を貫こうとする精神

   人生は苦しみの方が多い。その中で幸せを求めながら
   自分からつかみにいかないと 時にながされる
   自ら行動していくと 心が豊かになる
 

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